医用情報学教育とM言語教育
河村徹郎、高羽 実
鈴鹿医療科学技術大学
医用情報工学科
要 旨
近年、医療分野においても情報処理技術の応用の進展は著しく、これにと
もない医学部や看護学科など医学専門系の学生に対する医療情情報学教育が必
要との認識が高まり実施されるようになってきた。一方、非医学専門系の学生
に対する医療情報学教育も数は少ないが幾つかの施設で取り組まれている。
鈴鹿医療科学技術大学 医用情報工学科は1991年4月に開学とともに
開設された学科であるが、この種の学科としては我が国で初めてのものである。
教育内容は情報工学・情報科学の技術を取得し、さらに医療分野における情報
学を身につけ、医療情報システムの構築や医療データを処理できる専門技術
者・研究メの育成を目指している。
教育内容は、”情報工学科”をベースとしており、この観点からプログラ
ム言語教育は最重要教育科目の一部である。そしてプログラム言語教育の目的
は、情報工学・情報科学としての面と、実務システムの開発・運営管理すなわ
ち情報システム学の面が考えられる。このため教える言語としては、前者はア
ルゴリズム中心であり、後者はアルゴリズムよりもむしろデータ処理の考え方
の理解が重要となる。
このような観点でどのようなプログラム言語教育を展開してきた。この中
でM言語をどのように教えてきたか、さらに開学4年半を過ぎ1回生を送り出
した現在、改めてカリキュラムを見直し中でありその中でどのように考えてい
るか、等について報告する。