福井医大におけるMの利用と分散処理について
山下 芳範
福井医科大学
はじめに
福井医科大学では、開院時から、M言語による分散型病院情報システムを構築してきた。
当初はPDP11で構成され、のちにVAXへと変わり、現在第3期にシステムである。
現在は、小型サーバーおよびワークステーション、PCを組み合わせて構成し、M言語
の分散環境を活用したシステムとなっている。
システム構成
現在のシステム構成は、9台(内1台はバックアップ専用に利用)のデータベースサ
ーバーと3台の部門サーバー及びワークステーション等の端末で構成さている。 メイ
ンのデータベースサーバーは、2台を1組にして4組のサーバー(DECalphas
erver2100)とし、FDDIでクラスタ構成をとっている。ディスクは、SC
SIベースのディスクではあるがデータベースの拡張と安全性を考慮し、RAID5
の構成をとっている。更に1台(DECalpha3800)をバックアップ作業専用
サーバーとして、他の8台とともにクラスタ構成に組み込み利用している。ここでもD
SMを利用し、他の8台の補助作業が行なえる環境になっている。
また、部門サーバーでは、検査部門サーバーとしてSUN4を2台構成でU−MUM
PSを用いたマスタースレーブのデータベースを構築している。放射線部門用には、放
射線部システムのゲートウエイ用のサーバーとして1台(DECalpha360
0)、DSMによるデータベースを構築している。
現在のシステムでは、ワークステーション(DECalpha3300,UNIX)
や診療系端末(DECαPC,winNT)が250台程あるが、これらにもUNIX
用のDSMやwindowsNT用のDSMを搭載し、サーバーとの間のデータの交換
や負荷の分散を図っている。
また、PC端末においても、ネットワークを経由して、M言語のデータベースを利用
するための、アプリケーションインターフェース(MAPI)を搭載し、window
s上の各種アプリケーションからもM言語のデータベースが利用できる。
まとめ
本学のシステムは、M言語の新しい方向としての、異機種異なる環境を数百台規模の
分散データベースとして構築し、GUIなどの次世代標準の適用を、病院情報という基
幹業務で行っていることが特徴である。